国内の医療用医薬品の年間売上高が2015年に初めて10兆円を超えたことが、調査会社IMSジャパンのまとめでわかった。
同社は、病院や薬局などが卸会社から購入した医薬品について、公的価格(薬価)を使って売上高を算出。15年の売上高は10兆5900億円と、前年を6100億円上回った。9兆4800億円だった11年から4年連続で増加した。
種類別では、がん治療薬(8200億円)、高血圧治療薬(5600億円)、糖尿病治療薬(5100億円)が上位3種で、前年と順位も変わらなかった。C型肝炎治療薬の「ハーボニー」(15年9月発売)と「ソバルディ」(同5月発売)の売上高が、それぞれ1100億円に達し、ウイルス治療薬は前年比2・2倍の4900億円で、4位になった。
医療費の抑制に向け、厚生労働省は来年度の診療報酬改定から、売れ行きが予想外に伸びて年1000億円を超えた新薬の薬価を下げることを決めている。
(2016年2月15日 読売新聞)